食べ物から摂った栄養をエネルギーに変えるのには、細胞内に存在するミトコンドリアが、大きな役割を果たします。ミトコンドリアは、私達の細胞の中にある小器官の1つで、細胞全体の10~20%程度を占めています。
ミトコンドリアは、酸素を使って脂肪や糖を分解して、エネルギーの源であるATP(アデノシン三リン酸)を生み出します。しかし年齢を重ねるにつれて、ミトコンドリアの数が減ったり質が低下し、作られるATPが不足して、エネルギー代謝が悪くなります。
低下したミトコンドリアの質や量を高めるのには、「腹八分目にする」「適度な有酸素運動をする」などが効果的だと言われています。さらに水素がミトコンドリアを活性化し、ATPの生産量が30%アップして、エネルギー代謝がアップすることも分かっています。
3.疲労感の改善
疲れが蓄積されて、朝起きても疲労感が取れない、元気が出ない、という人にも、水素水はおすすめです。
大学や医療機関の研究によって、疲労の原因は、体内に蓄積した活性酸素によるものだということが分かっています。
寝不足や過度な運動、ストレスなどによって活性酸素が増え続けると、疲労もどんどん蓄積していきます。逆に言えば、水素の効果で活性酸素を取り除くことができれば、疲労回復につながるのです。
また水素水は、眼精疲労にも効果を発揮します。眼精疲労とは、眼痛・眼のかすみ・まぶしさ・充血・などの目の症状や、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状があり、睡眠や休息をとっても十分に回復しない状態のことです。
眼精疲労は、近視や乱視の影響でピントを合わせる機能が疲弊すること、眼の表面の乾燥、ストレスの影響で自律神経の働きが乱れること、などの要因が重なり合って発症すると言われています。これらの要因の影響で、眼球内に大量の活性酸素が発生することが、眼精疲労の大きな原因なのです。
水素分子は大変小さいため、血液網膜関門を通ることができると言われています。血液網膜関門とは、網膜上にある検問所のようなもので、血液を通して不要な物質が眼球に入るのを防ぐ役割をしています。
この血液網膜関門を通過できる抗酸化物質としては、アントシアニン、ルテイン、アスタキサンチンなどがありますが、水素はこれらの物質よりもはるかに分子が小さいため、よりたくさん眼球内に入ることができ、その分たくさんの活性酸素を除去できると言われています。
4.生活習慣病に
活性酸素によって、体の細胞や臓器の酸化がすすむと、動脈硬化や糖尿病、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病が引き起こされます。これらの病気はほんの一例で、細胞が酸化して老化すると、様々な箇所に不具合が生じるようになってきてしまうのです。
水素の抗酸化作用によって、活性酸素を除去することができれば、生活習慣病の予防にも効果を発揮します。また水素はとても分子が小さく、水にも油にも溶ける性質を持っているため、簡単に拡散して細胞内に入り込み、体のすみずみまで抗酸化作用を及ぼすことができます。
5.ダイエットに役立つ
水素水によってエネルギー代謝が高まることで、体に脂肪がたまりにくくなるそうです。
また、日本医科大学が行ったネズミを使った実験によれば、体内に浸透した水素は、細胞内の遺伝子に働きかけて、脂肪燃焼を促すのではないか、ということです。
内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて蓄積しやすい代わりに、減りやすい傾向にあると言われています。水素水の効果によって脂肪がたまりにくくなり、すでに蓄積している脂肪も燃焼しやすくなれば、内臓からすっきりキレイにダイエットできそうですね。
6.抗炎症・抗アレルギー
アレルギーの代表的なものに、花粉症やアトピー性皮膚炎、喘息、食物アレルギーなどがあります。アレルギーは、体内の免疫システムが外部の刺激に対して、過剰に反応することで引き起こされます。アレルゲン(アレルギーを起こす物)に免疫システムが過剰に反応して、アレルゲンを排除しようとして、様々な症状を引き起こすのが、アレルギーです。
アレルギーが起こった場所には、たくさんの活性酸素が発生します。活性酸素は免疫反応を促すため、また、さらにアレルギー症状が引き起こされます。水素には活性酸素を除去する効果や、細胞の酸化を止める抗炎症作用、抗酸化作用があります。
実際に、水素水は花粉症に代表される即時型アレルギーに対して、効果があるという研究結果もあるようです。またアレルギーへの効果を期待して水素水を用いる場合、飲むだけでなく、皮膚からの摂取でも効果があるようです。皮膚から水素水を取り入れる方法としては、水素水でのパックや水素風呂などの方法があるようです。